自律神経失調症とうつ病の共通点と違いとは?

byoujou-kyoutuuten

「頭が痛い」「動悸がする」「呼吸が苦しい」「肩こりがひどい」・・

こういった症状でお悩みの方は、何科を受診したらいいのか?悩まれると思います。

症状について誰かに相談をした場合に、「それって心の問題じゃない?」って言われることは往々にしてよくあることであり、「何科にいけばいいの?」と疑問に思われていると思います。

身体症状が出た時、何科を受診したらいい?

考える女性

「頭痛」「肩こり」「胃痛」「動悸」「呼吸苦」などの症状が様々見られるのが自律神経失調症です。

自律神経が乱れているため、色んな症状が出ます。

ですから、その症状によって、内科・整形外科・・etcとなるわけです。

しかし、それらの症状がもし、自律神経失調症が原因だった場合には、身体科で検査をして「異常なし」と言われ、医療的な処置が施されることなく、にもかかわらず症状は消えずに浮動的に続きます

「じゃあ、すぐに精神科へいけば良い?」

と思われるかもしれませんが、精神科へ受診する前に必ず、身体科を受診することが大切です。

科によって、検査する内容は異なります。

精神科であれば、検査するとしても頭部MRIや血液検査あたりは実施されるでしょうけれども、全身の検索はされません。

その他の詳細な検査は実施しないことが通常ですから、まずは身体の全身検索を行って、その後問題がないということであれば、精神科や心療内科を受診すると良いでしょう。

さらに、周囲に相談したら「うつ病なんじゃないの?と言われた」という話もよくあります。

どうしてかというと、表に出ている症状が似ている場合があるからです。

これについてこれから解説していきます。

うつ病と自律神経失調症の違い

疲労女性

まず、うつ病についてはこちらの記事で紹介した通り、

うつ病の症状と改善するための治療方法について

うつ病はひどく気分が落ち込んだり意欲が低下するなどの精神面の症状が強く現れる病気です。

しかし近年では、うつ病が軽症化、身体化する傾向があり、精神症状より倦怠感、頭痛、動悸、不眠、食欲低下、息苦しさといった身体面の不調が強く現れるケースが増えてきています

身体化とは、気分の症状とは異なり、心理的なことが影響して身体的な症状を生じることを言います。

そして、身体症状が前面に出て、精神症状がみえにくくなる状況が時々みられます

これを、「仮面うつ病」と呼びます。

同じような身体症状がある場合でも、背景にある病気が異なっているので、それぞれ違ったアプローチが必要になってきます。

仮面うつ病の場合には、身体へのケアでもなく、自律神経失調症でもなく、うつ病に対するアプローチを適切に行うことが非常に大切になってきます。

というのは、仮面うつ病は、自律神経失調症や身体的な病気と誤診されることがしばしばあるのです。

これは症状の経過を見ながら判断されていくこともありますが、医師の治療方針でともに長い経過を追っても、症状に変化がなく、治療方針も変わらないような場合には、実は背景に隠れた精神疾患を見逃している場合もあります。

その際には、思い切って主治医を変えることも良い方法だと思われます。

それでは、うつ病と自律神経失調症の違いを簡単にまとめていきましょう。

うつ病:気分の落ち込みや意欲の低下などの精神症状が背景にある。

不眠や頭痛などの身体症状が付随する場合も認められる。同様の状況がおおむね2週間以上続いている。

 

自律神経失調症:定義があいまいである。

心理的問題から起因する身体症状がみられる。

心理的問題とは、感情を言語化できないこと、ストレスを抑圧で対処する傾向があること、身体感覚への自覚が乏しいことなどがあげられる。

それでは、具体的な事例を通して 違いを学んでみましょう。

ケース1

B夫さん(男性、30代、会社員)は、先日主任から課長へ昇進が決まりました。

奥さんもすごく喜んでくれています。

課長へ昇進してから、新しいプロジェクトも任され、張り切っています。

毎日残業が続いていますが、「結果を出すため」と頑張っています。

しかし、思うように結果がついてこないことから焦りも見え始めました。

3か月が過ぎたある日、微熱が続いていましたが、「疲れがたまっているな」と思い、気に留めず毎日残業を続けていました。

ところがある日、ひどい頭痛と肩こりを感じました。

妻:「今日は休んだら?」

B夫:「いや、今日もやることがあるし、アポイントもある。休むわけにはいかないよ」

それから3か月後。

成績は思うように伸びない中、部署内でトラブルが発生します。

うまくトラブルを回避できなかったことで、社内ではB夫さんを批判する声も少なからず聞こえてきました。

B夫:「自分は能力が足りないのではないか」「自分がもっと頑張れば」

という気持ちに苛まれるようになります。

その1か月後、B夫さんは朝ひどい倦怠感で起きられなくなります。

心配になった奥さんが話を聞いてみると

妻:「無理しすぎなんじゃないの?今日はお休みしましょうよ」

B夫さん:「大したこともしていないのに、動けなくなるなんて。情けない・・。自分は課長の職は合わないのかもしれない。」

動けなくなり、微熱や頭痛が続いているB夫さんが1週間休んだある日のこと

B夫さん:「自分はもうだめかもしれない。社会になんの役にも立っていない。」「家でもこうやってゴロゴロして。自分はいないほうがいいのかもしれない」

心配になった奥さんは、B夫さんを心療内科へ連れて行きました。

 

ケース2

落ち込むアルパカ

C美さん(女性、20代、事務員)は、小規模な会社で事務員として働いています。

同じ業務を担当している女性3人とともに業務をしています。

いつもの社内の昼食時間、一緒にランチタイムをしていた同僚E子さんとF代さんが、ささいなことで気まずい雰囲気になり、その後お互いに避けるようになりました。

気にかけたC美さんは、気遣っていましたが、関係はもとに戻りません。

同じ社内であるため、一緒に業務を同じ部屋でこなすのですが、3名とも会話もなく、話しかけづらい雰囲気のまま1か月が過ぎました。

「元のように皆で仲良くやれればいいんだけど・・」と思うのですが、それを誰かに相談することもありませんでした。

C美さんは「他人に話したところで、相手も迷惑だろう」と考えていたのです。

とはいうものの、親しい友人には状況を話していました。

友人:間に挟まれて大変だったね。そんなことがあったんだ!

C美:大変だったのかな?よくわかんない。でもよく考えたら、彼女たちもストレスがたまっていたらしいんだよね。

と話し、どこか他人ごとのようでもあり、「こんなことがあった」と状況説明はできても、その時に感じた気持ちを素直に表出することはできませんでした。

どこかで、「怒りや悲しみを出すのは恥ずかしい」「怒りや悲しみを他人に見せてはいけない」と感じていたようです。

また、ケンカや対立が苦手で、良い雰囲気で過ごしたいという思いが強いため、他の人に気持ちをぶつけることはこれまでもしてきませんでした。

しかし、問題は解決されず、半年が過ぎました。

ある日、C美さんは体調の変化に気づきます。倦怠感が強く、朝起きられなくなります。

胃のムカムカやめまいが一日中続いているのです。

気分が悪いため、職場を早退し、病院受診しました。

 

※上記2つのケースは、同様に身体症状を表していますが、その後のアプローチは変わってきます。

ケース1の続き

B夫さんは、心療内科を受診しました。

主治医とのやりとりでは以下のようなことが話されていました。

精神科医師:「どのようなことにお困りですか」

B夫さん:「将来について、良いイメージが持てない。自分はこれから悪い方にしか行かないと思う」「生きていても仕方がないんじゃないか」

と話し、過去・現在・未来についてのネガティブな思考 が認められました。

彼はうつ病であると診断されます。

うつ病の場合、「認知の歪み」があると言われます。

この認知の歪みは、個人個人が持っている考え方や価値観に負のバイアスを生みます。

B夫さんの場合、ネガティブな発言が顕著だったことから先に心療内科を受診しましたが、実際には身体を調べて回った後にわかることが多いですし、精神科医師から、「まず体に病気などが隠れていないか調べてもらいましょう」といって、検査を勧められることもあります。

シニア風邪

ケース2の続き

C美さんは病院受診後、「異常なし」と診断されます。ホッとしましたが、その後も時々症状が出たり、無くなったりが続いていました。

何度か通院していると、内科の主治医から心療内科を受診するように勧められます。

精神科医師:「お困りなことは何かありませんか」

C美さん:「特に何も困っていないですね。倦怠感が良くなれば、仕事もスムーズにできると思いますけど」

精神科医師:「胃が痛くなるとき、その前でも、何かストレスに感じることはありませんでしたか」

C美さん:「普段から嫌だなと思うことがあまりないんですよ」

精神科医師:「最近の変わったことは?」

C美さん:「最近、同僚の人間関係がギクシャクするようになりました。」

精神科医師:「それで」

C美さん:「私はできるだけ、普通に過ごしてほしいんですけど。それぞれ仲直りをしてくれないので」

精神科医師:「それであなたはどんな気持ちなんですか」

C美さん:「私ですか?私は・・そうですね。特にありません。とにかく、二人が話ができるようになってくれれば解決すると思います」

C美さんは、自分の環境を表現することができませんでした。

明らかに困っている、しんどい ような状況でもそれを認めることができません。

その後、自律神経の機能を調べる検査が行われ、C美さんの身体症状は、自律神経失調症によるものと診断されます。

二人の症状はそれぞれ、「朝起きられない」といった身体症状によるものから始まりました

うつ病または自律神経失調症と診断されるには、身体面の検査をして、異常がないこと(除外診断といいます)がまず前提になります。そして、本人がストレッサーに対してどう感じているのかや、感情の状態などをチェックしていきます。一般的には何度か診察、面談をしていくなかで、経過をみながら、診断がついてくることになります。

まとめ

蓮の花(画像)

  1. うつ病と自律神経失調症とでは、身体症状は共通して出るが、心理状況が異なっているといえる
  2. うつ病は、よりネガティブ・抑うつ的発言が多いこと、自律神経失調症はむしろ無関心な傾向がある
  3. 受診する科は、まずは一般身体科で前身検索を行い、その後心療内科や精神科を受診すると良い

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