吃音を受け入れるために歪んだ思考をブロックする

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吃音のあるなしに関わらず、物事の見方や考え方というのは偏ってしまいやすいものです。

例えば、親子間でのすれ違いを例にしてみましょう。

母:今日はどこへ行くの?帰りが遅くなるの?誰と一緒なの?

10代後半の子どもと親との親子関係にはよくあることですが、子どもは成長し、自我が芽生えて周囲の友人、仲間などの人間関係を大切にするようになります。

そうすると、帰りが遅くなったりするわけですが、子どもの身を常に気に掛ける親の立場からすると

帰りが遅いと何か事件や事故に巻き込まれないだろうか?

何か悩みごとはないだろうか?

友人とはうまくやっているだろうか?

良くない遊びに誘うような友人や仲間に誘われていないだろうか?

他人に迷惑をかけたりしないだろうか?

といった心配をして、いろいろと詮索しがちに聞いてしまいます。

特に過去に約束を守らなかったといった経験があると、親はどうしてもそれが再び起きないように、くぎを刺します。

そして、その時に反省していたはずの子供も、たびたび、そのことを持ち出されたり、指摘されると、

「どうせ、約束を守っても、守らなくても、信用してもらえない」

と考え、実際に約束を守れない子になっていく恐れがあります。

さらに、子どもは親からの圧力を跳ね返そうとするパワーがあるほどに反発をします。

これらは健康的なことなのですが、この関係を拗らせてしまう場合があります。

母:今日はどこへ行くの?帰りが遅くなるの?誰と一緒なの?

子:いちいち聞かないで!誰でもいいでしょ

母:人の迷惑になることをしちゃだめよ。(きっと迷惑になることをするにちがいない)

子:そんなこと、しない!(どうせ信じてもらえない)

母:この子が問題を起こさなければいいけど

と考え、子どもは

子:どうせ母は私を信用しない。問題児と思っている。ならば、問題児でいいや

となるわけです。

子どもは、親に信用してほしいと考え、親がそうすることで子どもはより信用される行動を繰り返します

そして、信用を得ることによって、安心して社会へ出ていけるわけです。

親の心配は

「この子は他人に迷惑をかけるに違いない」

「この子は私に本当のことをいわないだろう」

といった偏った考え方に支配されて、こどもの本当の気持ちを見失ってしまいます。

そうなると、子どもは親が考えた通り、他人に迷惑をかける子、本当のことを言わない子に育ってしまいます。

偏った考えというのは、現実をちゃんと見ることができなくなり、その結果なってほしくないことが現実になってしまう、とても恐ろしいものです。

考える女性

 

吃音者によくある偏った考えはどんなものがあるでしょうか。

吃音がある人は、

「きっとこのプレゼンも、どもって失敗するに違いない」

「きっと次の面接も、どもってしまうだろう」

「僕のことを変だと思ったに違いない」

このように吃音のせいで、様々なことに失敗してしまうと考えがちです。

この問題は、実際には成功する可能性があるのに、自ずからその可能性を摘み取ってしまっているのです。

それでは、この問題にはどのような対処をすればよいのでしょう??

吃音者に関していうと、挑戦を続けることです。

  • 実際に、プレゼンがあるのならばプレゼンに挑戦してみる。
  • 交際したい相手がいるなら、自らアプローチしてみる。
  • 受けてみたい会社があるなら、面接を申し込んでみる。

もちろん、失敗する可能性も否定はできませんから、最大限失敗しない手順を踏みます。

何度か練習をしたり、他の人に聞いてもらうなどの経験を重ねて、実際に臨むというのは吃音者でなくても誰もが実践していることです。

大切なことは、もしどもったとしても、それが失敗だと決めつけないことです。

プレゼンでどもってしまったとしても、他の内容全般はとても良くできていて、聴いていた先方は満足していたとするならば、それは問題にならないからです。

どもり、吃音をことさらに問題にしているのは、実際は本人だけであった、ということも多いのです。

もう一つの対処は、相手の考えや気持ちを聴くことです。

「〇〇と思っただろう」

「〇〇に違いない」

と決めつけてしまうのではなく、「〇〇について、どう思いましたか」と確認をしてみることで相手の考えや気持ちを理解することができます。

相手の話を聞いてみるというスタンスは、歪んでみえていた現実をより真実に近いリアルなものへと近づけることになります。

「〇〇だろう」と、推測の域をでないことに対して、「〇〇に違いない」と決めつけてしまうとあたかも現実に、〇〇であるように見えてしまうものです。

こんな話があります。

あるタンクローリー車の事故がありました。

ある男性と、彼の息子が轢かれたのです。

男性は即死でしたが、男性の息子は病院へ運ばれました。

そこへ外科医がやってきて、亡くなったの男性の息子をみてこういいます。

「息子よ!これは私の息子!」といって悲鳴を上げたのです。

(「息子よ息子」より)

医師(画像)

このお話、理解ができたでしょうか?

お父さんは亡くなっているはずなのに外科医が「息子」と悲鳴をあげている??と思った人は、完全にステレオタイプな見方をしてしまっています。

つまり、「外科医は男」と勝手に頭の中でできあがっているのです。

このお話では、外科医の性別について記載がありません。

しかし、外科医が男だと思い込んで聞いていると、父親は亡くなっているのになぜ?と疑問が生じて戸惑うはずです。

外科医は男性だというステレオタイプな見方をしていない場合にはこの矛盾に気が付くはずです。

このお話しは、外科医が女性であり、息子の母親であった、という内容です。

どうですか?

無自覚に、「外科医は男だ」という態度で話を聞いていたのに気づいたでしょう。

このように歪んだ思考というのは無意識に先導してきます。

これをブロックするためには、自分の考えだけでは変えることができません。

周囲の人に自分の考えを聞いてもらい、相手から話しを聞いて、自分の考えを少しずつ微調整していく過程がとても有効になります。

これらのことを実践することで、吃音のせいと決めつけることなくなれば自分の人生に責任をとることができ、後悔せずに行動することができるようになると思います。

歪んだ思考を修正するのには、認知行動療法といった心理療法がとても役立ちます。

詳しい記事はこちら

パニック障害の辛さを和らげるのは、認知行動療法がイイ!

苦しいパニック障害を悪化させずに取り除く暴露療法とは

(いずれもパニック障害というテーマで記事を書いていますが、治療は共通するところですので参考まで)

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