パニック障害があっても飛行機や電車に乗れるようになる方法

turai

パニック障害は、動悸や息切れ、窒息感、不安感や集中困難などの心身におけるさまざまな症状を引き起こす病気として知られています。

この記事を読んで下さっているあなたも、このような様々な症状にお困りかもしれません。

こういった症状自体は、また起きたらどうしよう?という不安とともに、実際の生活場面に影響を与え、場合によっては日常生活を送る事も困難になってくる場合があります。

特に、電車やバス、飛行機などの公共交通機関が利用できなくなる場合について考えていきましょう。

 

パニック障害があると飛行機や電車が乗れなくなってしまうのはなぜ?

人ごみ

パニック障害があると「飛行機や電車に乗れなくなり、困っている」という声はよく聞きます。

というのは、飛行機や電車等の公共交通機関を利用する事や自動車運転ができなくなってしまうと、外出や買い物、ひいては就業までもが困難になってしまうからです。

そして外出や就業が制限されてくると、行動範囲が狭まってしまい、家に閉じこもり引きこもる・・ということもありえます。

そのため、一見するとなんら健常な方と変わらないように見える患者さん達は、その外観とは異なり、悩みが深いのだといえます。

それでは、まずどうしてパニック障害があると飛行機や電車に乗れなくなってしまうのでしょうか?

その理由について考えてみましょう。

・・・

パニック障害は、予期せずしてパニック発作が起きます。

パニック発作とは冒頭で述べたような、窒息感や動悸、息切れ、心拍数の増加などの身体症状などを指します。

これらの症状は、まったくの突然の場合もあるし、何らかの予兆を本人が感じる場合もあります。

突然の場合であれば、もちろん「また発作がおきるかもしれない」という恐怖に近い不安感を抱えることになります。

また、何らかの予兆というのは人によって様々ですが、よくあるのは発作が起きた状況に似た状況に置かれる時に感じられるようです。

例えば、身体的な疲労を感じている場合、狭い空間に居る時、冷や汗や緊張感を感じている時、など。

人によって様々ですが、以前に発作がおきた状況と同じような状況、場面に出くわす時、または身体感覚を感じた時に、発作の予兆と感じます

なぜ、同じような状況や場面で発作の予兆を感じやすいのでしょうか?

それは、人間が学習する生き物だからです。

心理学で説明すると、「条件づけ」が起きているのだと言えます。

条件付けとは、簡単に説明すると、以前体験したある状況やきっかけで生じた自身の生理的な反応が、同じ状況やきっかけを体験した時に同じく生理的な反応を示すもの、といえます。

例えば、ご飯を食べる時、唾液が分泌されます。

唾液は、始めてご飯を見た時には出ていなかったはずです。

これは食事として摂取するものだと学習した結果、見ただけで唾液が分泌されてくるわけで、その後から毎回唾液が分泌されてきます。

これは、意図せずに生理的な反応が生じますので、パニック発作の場合、実際には発作が起きようが起きまいが、その予兆を感じた時に不安感を覚えるのです。

そして、「この状況(場面)を避けよう」とする意識が働きます

特に多いのは、バスや電車などの狭い空間は避けられるスポットとしてよく挙げられます。

特徴としては、不特定多数の人が行き来する場面では、より不安が高まることが影響するのか、発作が起きるケースが多いようです。

集計ができるわけではないのですが、バスや電車に乗るという状況は、共通していることがあります。

それは、その空間に入ると逃げられないことです。

バスや電車は、走り出してしまうと、降りる事ができません。

もし体調が悪くなって来たとしても、自分の都合で電車やバスを止める事はできないのです。

そのため、余計に不安感が高まるのでしょう。

これは別の切り口で見ると、「コントロールできないこと」なわけです。

バスや電車に乗る事によって、自分の体調に合わせた行動ができない、コントロールすることが難しくなります。

それが不安を助長させていると考えられます。

高速道路や渋滞、トンネルに車で入る事も同じ原理だと思います。

このことは、何を反映しているのかというと、コントロール欲求の高さを現しているのだろうと思います。

パニック障害を抱えている人は、私の印象になりますが、もっとこうするべき、こうあるべき、○○しなくてはいけない、といった、自分に対する「べき思考」が強い方が多いです。

几帳面、真面目、責任感も強いのです。

ですから、「本当はこうあるべきなのにそれができない」ことはストレスに感じやすくなるのですね。

例えば、仕事は皆ある一定の責任を伴いますが、パニック障害の方の多くが障害があるがゆえに「私のやるべき仕事はこれなのに、ちゃんとできていないのではないか」と感じ、自分に対して自信を低下していることが多いのです。

卵が先か、鶏が先かという議論はあるのですが、

パニック障害がある→仕事や役割ができない→自信が低下する→ストレス→パニック発作の助長→・・・

というような悪循環を生んでいるように思います。

パニック障害のある方は、このような悪循環を抱えやすいことから考えれば、電車やバスに乗れなくなってしまう事も、似たような原理で「悪循環」になっているのではないでしょうか?

 

パニック障害があっても飛行機や電車に乗れるようになるには

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さて、それでは皆さんが関心のあることは、

パニック障害があっても飛行機や電車、バスに乗れるようになるには?

ということだと思います。

治療的な観点でいうと、パニック障害のために電車などに乗れないのだとすれば、それは「暴露療法」で治療を進めていくことになります。

暴露療法の詳細はこちらの記事をどうぞ→苦しいパニック障害を悪化させずに取り除く暴露療法とは

暴露療法では、不安や緊張の高まる場面を選定していく作業を行います。

その作業を通して、自分がどの場面で不安に感じるのか、その不安の程度はどれくらいか?ということを確認していきます。

実際に不安や緊張感を感じていると、視野狭窄の状態となり、全体を見る事があまりできない印象があります。

ですから、カウンセラーとともに不安の程度や、そのときの身体感覚について振り返ることを通して、自分自身を俯瞰的に見る事ができるようになります。

そうすると、冷静な自分というのが育ってくるので、対処がしやすくなります。

不安場面を選定し、程度を把握したら、今度はそれを程度の低い順から並べていきます。

そして最も困難な作業が、実際の暴露です。

不安が低い場面から始めるのですが、その不安な場面に実際に身を置いて、不安が過ぎ去るのをまちます。

しかし、すぐに不安や緊張を取り除けるわけではありません。

暴露を実際に始める前に、リラクセーションを実践することから始めます。

リラクセーションは、よく用いられるのは「自律訓練法」です。

(詳しくはこちらの記事を参照してください→「自律神経失調症やパニック障害がある人のリラクセーションに、自律訓練を実施する具体的な方法」)

パニック障害は自律神経の乱れからくる症状を伴っていますので、自律訓練法は、自律神経のバランスを整える方法であることから、大変有効な手段だと思います。

しかしながら治療を進めるのは、実際にはとてもハードルが高くて難しいことです。

私も患者さんをサポートしながら、行動範囲を広げてもらえるようにしていますが、実生活にまで拡げるのは時間がかかるなぁという印象です。

でも、実際に実践しながら、「慣れ」ていき、徐々に不安感を減らし、身体の反応を変えていく事が大切だと思います。

そして、できれば1人ではなく、信頼できる他者、家族や友人でも構いませんが、可能であれば専門家の指導を仰ぎながら実践するのが望ましいと思います。

ゆっくりじわじわと、治していきましょう!

 

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