パニック障害の辛さを和らげるのは認知行動療法がイイ

turai

パニック障害は大別すると、身体症状・心理(認知的)症状とに分かれています。
あなたが辛いと感じているその症状は分解してひも解いていけば、動悸やえづくような感覚、胸痛や息苦しさという身体的な辛さであり、これからまた同じ発作が起きたらどうしよう、みんなの前でコントロール不能になって恥ずかしい思いをしたらどうしようという予期不安という心理症状だといえます。

あなたがもし、動悸を抑えようとか、胸痛を和らげようなどと身体の問題にばかり注意が向いていたとしたら、症状改善の見込みは遠いでしょう。

というのは、身体の辛さも実は予期不安からの影響を受けているからです。

ちょっとした身体の変化から、「これから発作が起きるに違いない」と考えるのは、「まだ大丈夫だろう」と考えるよりも、より発作を誘発しやすくします。

つまり、不安が高いほどに症状は出やすくなると言えます。

じゃあ、どうしたらいいのでしょうか??

ボクササイズ女性

それは、予期不安を和らげることです。

予期不安というのは、自分の心の中に湧き上がってくるものです。

ある時起こった発作をきっかけにして、その時ちょうど電車のなかにいた場合には「電車に乗り込むと発作が起きるかもしれない」と学習し始めます。

もしかすると、電車は偶然かもしれないのですが、多くの場合は自分の発作と結びつけて「かもしれない」と予期不安が高まっていくのです。

これは、自分を守る本能的な反応と言えます。

死ぬかもしれない恐怖を感じた時には、その状況や文脈を覚えて、それを回避するのが自然です。

ですが、病気になるとその回避行動の範囲がどんどんを増えていくのです。

そうすると、パニック発作を起こさないように起こさないようにと行動するあまりに、パニック発作が起きたあとに時間経過とともに自然に症状が和らいでいくということを体験できなくなってしまいます

そこで、この予期不安を軽減する方法が認知行動療法です。

認知行動療法とは、「認知」「行動」療法なので、2つの側面からアプローチをしていきます。

「認知」でのアプローチは、その人の物事のとらえ方や見方を、マイナス思考からプラスまたは中立的な思考へ移行するお手伝いをします。

「行動」でのアプローチは、行動から心理を変える試みといえますが、例えば回避行動はいったんは不安を和らげるのですが、不安が下がるべきところまで下がらない、ということが起きます。

「やっぱり発作は起きなかった」とか「発作が起きても死なないでいられた」という体験をしていないので、「もしかしたら・・」と考えてしまうんですね。

これをできるだけ回避させずに体験させて、「不安は時間とともに和らぐ」という体験をしてもらいます。

このように、認知と行動の両方からのアプローチを組み合わせることで、予期不安が軽減することができます。

それでは、これらのアプローチについて詳細に見ていきたいと思います。

マイナス思考からプラス(中立的な)思考へ

ひまわり

A子さんが「この交差点を通ると、よくパニック発作の症状が起こる。

この交差点を通ることがきっかけになっているのかもしれない」

と考えていたとします。

それで毎日の通勤が苦になり、心療内科を受診しました。

A子「いつもB交差点を車で通るときに、発作が起きるんです」

カウンセラー「毎回そうなのですか」

A子「ほぼ、毎回のようにです」

カウンセラー「ほぼ、と仰ったということは必ずそうなるわけではない」

A子「そうですね。ならない時もあります」

カウンセラー「発作はどれくらいの頻度ですか」

A子「そうですね・・。1週間に2-3回ほどです」

カウンセラー「では、残りの3-4回は発作は起きないのですね」

A子「そうですね。起きないこともありますね」

カウンセラー「発作が起きるとき、どんな気持ちでいますか」

A子「絶対また発作がくるぞ!って思って身構えています」

カウンセラー「発作が無い時は」

A子「身構えていても発作が無かったりすると、アレ?ってなります」

カウンセラー「数えてみると、ならないときのほうが多いのではないですか」

A子「確かにそうですね。」

カウンセラー「ならない時のほうが数は多いのに、発作は起きるに違いないと考えるのは不思議ですね」

A子「確かにそうですね。2-3回くらいだと思います。それなのに絶対に発作は起きると思い込んでいました」

カウンセラー「そこに気づけたのはとても大きいですね。今度交差点を渡るときには、起きるかもしれないし、起きないかもしれないし、という気持ちで交差点を渡ってみてください」

このケースでは、回数的にも頻回でないにも関わらず、「発作が起きるに違いない」とか「コントロールできないに違いない」などと考えがちで、その偏りによって、実際には発作の回数よりも起きていない回数が多いことには目を向けていませんでした。

カウンセリングを通して実際の自分の言動を振り返ってもらい、俯瞰的な見方ができるようになることで、発作への予期不安は軽減されていきました。

認知行動療法では、このようにしてモノの見え方をより健康的な見方へ変えていくということをします。

マイナス思考や極端で破局的な考え方から、中立的な考え方へシフトするお手伝いをします。

回避行動を減らす

落ち込むアルパカ

次に、行動面のアプローチとして、回避行動を減らすという方法があります。

不安を軽減するのに効果的だと言われているのは、エクスポージャー(暴露)という方法です。

暴露を用いるのは、非常に副作用が大きいことが予想されるので、これはぜひ専門家に相談しながらやってほしいと思います。

先ほどのA子さんのケースだと、認知面へのアプローチとして交差点では、発作はおきるかもしれないし起きないかもしれないと考えながら体験するようにアドバイスしていました。

そして、実際に交差点を渡ってみることがエクスポージャーといえます。

エクスポージャーは、すぐにその場面を体験させるのも手ですが(荒療治ですね)、まずはイメージのなかで体験させるということから始めます。

考えるだけで不安になったりしますので、このイメージから対処すると、副作用は小さいと言えます。

そして、徐々にリアルな場面に近づけていくわけです。

一方、不安場面がいくつもある場合には、それを軽い不安場面からもっとも辛い不安場面までを段階的に分解して、軽いものから順にエクスポージャーするという方法が一般的に取られます。

相談の場面では、これらを組み合わせて実施します。

ですから、カウンセリングの場面で認知面を操作しながら、実際の行動を分析して、エクスポージャーを段階的に取り入れる、という感じです。

このような形で、認知行動療法は勧められていきます。

傾聴の形のカウンセリングではなく、認知行動療法を取り入れることで、より早い段階で症状改善効果が見込めます。

これはワークのような形で自分で実践することも可能ですが、誰かに聞いてもらうことでの気づきは、価値があります。

自分で自分のことはなかなか見えてこないからです。

カウンセラーはよく「鏡のように」働きかけるといいます。

鏡のように働きかけるので、あなた自身についてをよく理解することができるのです。

お手伝いが必要な時にはぜひ、私までご連絡くださいね。

 

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