心身症の側面を持つ病名一覧と、患者さんが自分で行う対応方法

byoumei-ichiran

心身症とは、うつ病やパニック障害とは違って、身体の臓器の病気があり、なおかつ心理的な問題が影響しているものをさしています。
詳しくはこちら→ 心身症とは?その診断と症状、治療まで

基本的に心身症は、微熱がある、頭痛がする、動悸がする、呼吸が苦しいといった様々な症状に対して、それぞれ、器質的な問題を有していますが、器質的な変化はないものの、「機能による障害」による症状も心身症に分類されています。

「器質的」というのは、「機能」と対比されますが、例えば「足が痛い!」というときに、レントゲンを撮ってみたら骨折していたら、器質的な問題があったということになります。

しかし、痛みは訴えるものの「特に異常はみられません」という場合、器質(臓器そのもの)には問題は無いと言えます。

ただ、なんらかの「機能の異常の可能性がある」といえますね。

それと同じく、「呼吸が苦しい」といって、実際に検査での数値として、「気管支ぜんそく」が認められれば器質的な問題がありますが、呼吸苦を訴えているけれども、病気はどこにも見つからないという場合は器質的な問題が無いということになります。

(器質的な問題はなくとも、自律神経などの機能障害が明らかな場合には、それも心身症の一部と言われるようになっています。

例:自律神経失調症、吃音など)

器質的な異常があるときには、一般的な病院での治療が必要になってきます。

したがって、心身症は器質的な問題があるわけですから、一般身体科での治療(内科や外科)が必要になってくるわけです。

血液検査

一方、その症状の増悪に心理的な因子が影響していそうだとなると、「心身症」のくくりで理解されます

心身症となれば、身体的治療に合わせて、心理的問題への対処が重要になってきます。

さて、それでは一般的に心身症となりやすい病気について一覧を提示したいと思います。

ただし、ここに病名があったからといって必ずしも「心身症」とは限りませんが、その可能性も念頭に置きながら、治療を進めることは重要です。

代表的な病名一覧

  • 循環器系:本態性高血圧、冠動脈疾患、レイノー病、不整脈 など
  • 呼吸器系:気管支ぜんそく、過換気症候群、神経性咳嗽、しゃっくり など
  • 消化器系:消化性潰瘍、慢性胃炎、過敏性腸症候群、慢性膵炎、慢性肝炎、神経性嘔吐、食道けいれん など
  • 内分泌系:単純性肥満症、糖尿病、甲状腺機能亢進症、神経性食欲不振症、過食症 など
  • 泌尿器系:夜尿症、インポテンツ、神経性頻尿 など
  • 神経系:偏頭痛、筋収縮性頭痛、自律神経失調症 など
  • 骨・筋肉系:慢性関節リウマチ、全身性筋肉痛、書痙、むちうち症、チック、外傷神経症 など
  • 皮膚科領域:神経性皮膚炎、皮膚掻痒症、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多汗症、慢性蕁麻疹、湿疹 など
  • 耳鼻科領域:メニエール症候群、アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎、咽喉頭異常感症、乗り物酔い、心因性嗄声、失声、吃音 など
  • 眼科領域:緑内障(原発性)、眼精疲労、眼瞼けいれん など
  • 産婦人科領域:月経困難症、月経前緊張症、無月経、月経異常、機能性子宮出血、不妊症、更年期障害、不感症 など
  • 口腔領域:顎関節症、口内炎、突発性舌痛症、歯ぎしり、唾液分泌異常、義歯神経症、咬筋チック など

以上が一般的によくみられる心身症の病名となります。

もし、今あなたが患っている病気が同様の名称のご病気があれば、ぜひ心身症も疑ってみてください。

過敏性腸症候群については、腸内をサプリメントでケアする方法もあります。

参考記事はこちら→過敏性腸症候群対策のサプリメントはコレ!

医師(画像)

以前にもお話をしましたが、心身症という診断を内科や外科の医師が告げることはあまりにも少ないと思っていいです(以前の記事はこちら→心身症とは?その診断と症状、治療まで)。

ですから、ご自身の症状を軽くできるように工夫をしていくには、まず心の問題が関与しているのかどうかを確認する作業が不可欠となります。

さて、それでは「心身症なのかもしれない」といった場合にどのような事を注意して生活をしていけばよいでしょうか。

それにはまずストレスの概念を理解していただくことが必要です。

ストレスとは?

ストレス男女(画像)

ストレスやストレッサーとは、元々は物理学の用語です。

丸いボールに外部から圧力をかけた時、ボールはボコっと凹みますね。

その圧力のことをストレッサーと言います。

そして、ボコッとなったボールの状態をストレス状態といいます。

そして、ボコっとなると同時に、ボールは「元へ戻ろう」としますね。

ボール自体もその圧力へ反発するように力が働きます。

このように、外からの圧力によって、内部環境が変化したとき、元へ戻ろうとしている状態がストレス状態なわけです。

生活場面で例をあげてみると

B男さんは会社員を退職して、税理士の資格を目指していました。

妻からは4年間の猶予をもらって勉強をしていました。

4年間の間にとれなければ、また仕事に戻るようにしてほしいと言われていました。

しかし、頑張って臨ん試験が不本意にも不合格(不合格の通知が来ることがストレッサーになります)でした。

強い落胆、気分の落ち込み、ショックや戸惑い、これからの不安など様々な感情が沸き起こってきます。

このままでは夢をあきらめざるを得ず、強い悲嘆の感情に明け暮れていました。

泣いたり、ふさぎ込んだりしました。

または辛さを紛らわせようとお酒を飲んだりして紛らわせていました。

上記のような泣いたり、ふさぎ込んだり、お酒を飲んだりと言った言動は、すべてストレスを受けた状態を元に戻そうとしている過程で起こっていることが言えます

以上のように、人はストレス場面に遭うと、その衝撃を和らげようと様々な表現をします。

一方、心身症になりやすい人は、このような情動反応を「抑圧」という心理メカニズムによって感じないようにする傾向があります(タイプにもよる)。
この点は詳しくはこちらの記事もご参照ください →心身症になりやすい人の特徴とは?過剰適応・アレキシサイミアと心身症の関係

そうすることで、身体の中に起きている歪みをどこかで解消しようとして、身体は「身体症状」に表してきます。

それが、胃潰瘍であったり、高血圧であったりします。

考える女性

それでは、心身症を改善するためにはどうすればよいのか。

まず、自分の特性について知りましょう

抑圧をしているのかどうかを確認する具体的な方法はありませんが、近い方法として心理テストがあります。

「エゴグラム」というのをご存じでしょうか。

エゴグラムとは、人の心理的側面を5つの機能に分類し、数量化して、性格特徴をつかむものです。

具体的には

CP=批判的親
NP=養育的親
A=成人
FC=自由なこども
AC=適応しているこども

となります。

これらのうちCPやNPは、まとめてPと表現されますが、Parent:親の頭文字をとっています。

これは、親や周囲の大人、養育する立場の者から、自然に教えてこられたものになります。

「遅刻はしてはいけない」「先生のいう事はしっかり聞くべき」「人には優しくしなさい」「困った人がいたら助けてあげること」などのように、しつけなどで身に着けてきた部分になります。

CPは、こうあるべき、という理想を追求する姿勢で、あたかも父親がこどもに対する態度のようなものです。

NPは、世話をする、面倒を見る、優しくするなどの母親的な役割のことをいいます。

FCやACはまとめてCと表します。

FCは、人がうまれながらに持って生まれた本能といえます。

喜怒哀楽などを表します。

ACは適応的なこどもであり、処世術ともいいます。

小さい時からこれまでで、世の中を渡っていくためにはどう行動したらよいかという視点で、周囲に合わせたり、物事を批判せず許容したりする姿勢のことをいいます。

Aは、周囲から教えてこられた事柄Pと、自分の感情や欲求などを調整する役割といえます。

このようなエゴグラムを数量的に評価して、自分のプロフィールを作成します。

データの高低で、その人の性格を理解することができます。

心身症に関して言うと、「こうあるべき」というCPやNPが高かったり、自分の感情を押し殺し、周囲に合わせる(FCが低く、ACが高い)という傾向がよく見られます。

その自分の傾向を把握したうえで、弱いところを強化していきます。

例えば

「AC(適応的なこども)が高くてNoと言えない。そしてストレスが溜まっていき胃潰瘍ができた。」というのであれば、Noが言えるようにしていくことが大切です。
反対に「CPが高くて、理想が高くせかせかしている」ようなタイプA行動パターンを示す人には、むしろ時間をゆっくり使うとか、相手の非を受け入れられるような考え方を身に着けるようにします。
というように、パターンによって対応は変わってきますが、まずはご自身の状態を把握すること、その次に適切な対応方法を検討することが大切だと思います。

このような過程を通して、たとえば心身症の病気の増悪を止めることができたり、「ノーと言えるようになった!」ことがとても生きやすくしたりします。

ぜひ、まずは自己分析から始めていただければと思っています。

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