うつ病の症状と改善するための治療方法について

taisaku

春から夏にかけて、環境が変化した時期によく起こる気持ちや体の変化があります。

気分の落ち込みや疲労感、意欲がなくなる・・といった症状がよく見られる症状です。

新しい職場や学校にうまくなじめない、仕事を覚えるのが大変、生活リズムが変化した等、環境からのストレッサーを受けやすい時期といえます。

近年、「うつ」に対しては「心の風邪」と表現され、私たちの日常に馴染んだ病気の一つとなりました。

しかし、「うつ病」にも種類(段階)があり、「うつ病」と「うつ状態」「気分が落ち込んでいる」の違いがわからない場合が多いのが現状です。

「え?同じうつじゃないの?」と思った方はぜひ読み進めてください。

うつ病とは

落ち込む女性(画像)

うつ病とは、気分障害と分類されます。いくつかのタイプが存在します。

  • うつ状態の相と躁状態の相との2相が交互に現れる病態を、躁うつ病
  • うつ状態の相だけが生じる病態を、うつ病
  • 躁状態の相だけが生じる病態を、躁病 と呼んでいます。

DSM(精神障害診断分類マニュアル)では、気分のそれぞれの状態については、「エピソード」という表現がなされています。

うつ状態の相のことを大うつ病エピソードと表記します。

大うつ病エピソード Major Depressive Episode

A.以下の症状のうち5つ(またはそれ以上)が同じ2週間の間に存在し、病前の機能からの変化を起こしている;これらの症状の少なくとも1つは、(1)抑うつ気分または(2)興味又は喜びの喪失である。

(1)その人自身の言明(例えば、悲しみ又は空虚感を感じる)か、他者の観察(例えば、涙を流しているように見える)によって示される、ほとんど一日中、ほとんど毎日の抑うつ気分

※小児や青年ではいらいらした気分もありうる

(2)ほとんど一日中、ほとんど毎日の、すべて、またはほとんどすべての活動における興味、喜びの著しい減退(その人の言明、または他者の観察によって示される)

(3)食事療法をしていないのに、著しい体重減少、あるいは体重増加(例えば、一か月で体重の5%以上の変化)、またはほとんど毎日の、食欲の減退または増加

※小児の場合、期待される体重増加が見られないことも考慮せよ

(4)ほとんど毎日の不眠または睡眠過多

(5)ほとんど毎日の精神運動性の焦燥または制止(他者によって観察可能で、ただ単に落着きがないとか、のろくなったという主観的感覚ではないもの)

(6)ほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退

(7)ほとんど毎日の無価値観、または過剰であるか不適切な罪責感(妄想的であることもある)、(単に自分を咎めたり、病気になったことに対する罪の意識ではない)

(8)思考力や集中力の減退、または決断困難がほとんど毎日認められる(その人自身の言明による、または、他者によって観察される)

(9)死についての反復思考(死の恐怖だけではない)、特別な計画はないが反復的な自殺念慮、自殺企図、または自殺するためのはっきりとした計画

 

B.症状は混合性エピソードの基準を満たさない

C.症状は臨床的に著しい苦痛または、社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている

D.症状は物質(例:乱用薬物、投薬)の直接的な生理学的作用、または一般的疾患(例:甲状腺機能低下症)によるものではない

E.症状は死別反応ではうまく説明されない。すなわち、愛する者を失った後、症状が2か月を超えて続くか、または、著明な機能不全、無価値観への病的なとらわれ、自殺念慮、精神病性の症状、精神運動制止があることで特徴づけられる。

※DSM-Ⅳ(精神障害の分類と診断の手引き第4版)における説明です。新しいDSM-5(精神障害の診断マニュアルの第5版)では、分類方法に変更点があります

 

「うつ病」とは、上記のような、「大うつ病エピソード」が単一で現れ、その他精神疾患(統合失調症、妄想性障害など)では説明ができないものを言います。(その他、気分変調性障害や双極性障害などは省略します。新型うつなどについては後日・・)

一般的に、「試験の成績が悪かった」「仕事で失敗をした」「職場同僚とうまくいかない」「夫を亡くした」などのストレスイベントが起こった後に、気持ちが落ち込むことは誰にでもよくあることであり、「病気」ではありません。ただの「気分の落ち込み」です。

しかし、上記のように大うつ病エピソードが2週間以上存在することは、「通常の」気分の落ち込みからは逸脱していると言えます。

重要なのは内容に加えて、期間なのですね。それが「うつ病」です。

一方、上記の基準を満たさず、気分の落ち込みが見られる場合には「うつ状態」と判断されます。

経過をみて、最終的に「うつ病」と診断される場合もありますが、その他精神疾患に伴って現れる場合もあります。

例えば、パニック障害を持っている方が、パニック発作のために日常生活に支障が起こり始め、気持ちが落ち込んでいる期間が1か月以上続いている。

しかし、大うつ病エピソードを満たすものではない場合には、「うつ病」ではなく、パニック障害に伴ううつ状態と言えるでしょう。

「気分の落ち込み」なのか、「うつ状態」なのか、「うつ病」なのか。ある程度目安を付けておくことで、そのあとの対応も変わってきます。

こんなケースを考えてみてください。

義母が亡くなり、夫が元気が無い。食欲もなく、朝も起きられないようだ。

といった場合、そばでみている家族であれば「病院に行ったほうがいいのか、それとも」と悩むことでしょう。

その際には、内容と期間を目安にしてほしいです。

上記のようなエピソードが続く(死別反応の場合、一般的には2週間ー2か月が目安)のであれば、病院を受診したほうが良いです。

人は、気分が落ち込む出来事があっても、通常はそれを乗り越えようとする力が働きます。

そのための期間が2週間程度なのです。

その期間を過ぎても変わらないのであれば、本人にとっての限界を超えている状態なので、それを目安にして、病院受診・病気休暇などを検討されるといいのかなと思います。

限界を超える前後で病院受診をする理由は、脳機能異常が起こっている状態は時間経過で改善することが難しくなるからだと言えます。

改善するための方法

悩む男性2(画像)

誰もがなりうる「うつ病」になってしまった場合には、どうすればよいか?

まずは、休養をとれる環境を作ります。

うつ病には、内因性のものと心因性のものがあります。内因性とは遺伝的要因が強く影響してなったうつ病です。

特に目立ったストレス因がないといわれますが(ただし、発症には生活リズムの崩れなどのきっかけはあるという報告はよく聞きます)、「体が動けなくなる」「朝が起きられなくなる」「目の前が靄がかかったよう」などの症状から日常生活に支障が現れるものです。

それに対して心因性とは、何らかの外的ストレッサーにさらされることによって、うつ病に発展します。

いずれも、休養が大切で、心因性ならばストレスになった出来事から離れることが最優先です。

そして、生活リズムを整えることも重要になってきます。

心身一如だな、と思いますが、生活の乱れ→身体の疲れ→気分の落ち込み という流れがありますから、そのきっかけを作らないこと、疲労をためないこと、体内時計にあった生活をすることは大切です。

病院受診

医師(画像)

病院でしてもらえることは、診断をつけてもらうことです。

「あなたの今の精神状態は、どうなっているのか?治療が必要な状態なのか、そうでないのか」を判断します。

そうすることで、今後の生活の仕方も整えることができます。

よく、休職を促しても「この仕事から離れられない」「私がいないと!」と言って、医師の判断を後回しにしている患者さんがいます

私の知る限りでは、結局病気が長引き、解決が先延ばしになっていることが多いと思いますので、休養・薬物療法に対しては、しっかり指示を守るようにしてください

薬物療法では、抗うつ剤による治療が行われますが、お薬の合う合わないがあります。

副作用に過敏な方もいますし、効きが良すぎたり、効かなかったり。こんな時には「やっぱり行くのやめた」ではなく、主治医と相談をして、薬の調整をしてもらいます。

特に精神科のお薬はさじ加減が難しいと聞きます。(これは一般身体科の医師が話していました)

ですから、自分にあった治療につながるまで、通院は継続していきましょう。

薬物療法が功を奏するのは、「うつ病」が脳機能異常の状態にあるからです。

一般的によく使用されるSSRIというお薬は、過剰になっているセロトニンの取り込みを減らすことで、神経細胞と神経細胞の間のセロトニンの量を調整し、気分の落ち込みを改善していきます。

「お薬飲んだら、視界がすっきりした」「あたまがすっきりした」という患者さんの声を聴いたことがあります。

粘り強く医師と相談しながら治療に臨めば、うまく行きます。

もちろん、相性が合わない医師がいることも事実です。。

特に心理的問題について話し合われるのですから、相性の悪い主治医なのであれば、主治医を変更していくことも大切です。

セルフケア

足浴(画像)

つぎに大切なのは、セルフケアです。

うつ病は、薬物療法のほかに、認知行動療法を実施することで再発が軽減した、という報告は多く聞かれています。

認知行動療法は、人の考え方、行動様式を変化させるように効果的に働きかける方法です。

半分水の入ったコップを見て、「もう半分しか残っていない」とみるのか、「あと半分もある」とみることができるのか。

それによって、自身の気分のありようも変わってきます。

その人の考え方、行動の仕方のクセを見つけて、修正していきます。

上記のように、心理療法のなかでセルフケアを身に着けてもらうことはとても大切だと思いますが、もし、周りにカウンセラー・心理士がいない場合には、自己流でも構わないので、セルフケアの方法を身に着けることをお勧めします。

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・うつの症状が辛く、何もやる気がおきなかったのに、明るい気分になり、やる気がみなぎる生活習慣

・パニック発作が起きるのが恐くて、業務もできずに、自信がなくなっていたのが、発作を恐れず、業務に集中できるようになる思考法

・病院へ通院しているにもかかわらず良くならなかった様々な心身の症状が改善する方法

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