うつ病やパニック障害を抜け出すために、原因探しをしてはならない理由。

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今日は、うつ病やパニック障害から抜け出すために私たちは何をすればいいのか?を考えたいと思います。

これまでにもたくさんの方法を提案しています。

例えば、瞑想認知行動療法、森田療法など、その病気の種類によって、よりポピュラーな方法をご紹介してきました。

もう一つ、解決志向的なアプローチという方法があります。

解決志向的なアプローチとは

この方法は、シンプルな問いかけであるにもかかわらず、それによってクライエント(患者さん)が症状を消失させる可能性がある、非常にユニークな方法です。

うつ病で相談にこられたYさんの事を取り上げてみましょう。

事例1

カウンセリング男性

Yさん 「気分が沈んでしまって、誰と話すのもおっくうです。毎日引きこもっています」

カウンセラー 「毎日、引きこもっているんですね」

Yさん 「はい。とても疲れやすいのです。」

カウンセラー 「それでは毎日、一日中、部屋の中にいるわけですね」

Yさん 「はい」

カウンセラー 「リビングには家族はいらっしゃるでしょうし、自室でずーっとこもっているわけですね」

Yさん 「あ、リビングに行くことはあります」

カウンセラー 「え、でもそうすると奥様が声をかけられるんじゃないですか」

Yさん 「妻とはよく話します」

カウンセラー 「そうなんですか。奥様とはよくお話なさるんですね」

Yさん 「はい。毎日の辛さを彼女はよく聞いてくれるので・・」

上記のやりとりをご覧になってお分かりになるように、もしここで、「誰とも会話すらできない悪い状態だ」と認識して話を勧めたとすれば、恐らく「問題モード」になっていることでしょう。

「どうしたらこの状況から抜け出せるか」「何がそのような状態にしてしまっているのか」というように、負のスパイラルをぐるぐるすることになり、クライエント(患者さん)と同じく、問題モードにはまってしまいます。

しかし、上記のように、実際には奥様と話している、ということがわかれば、下のように話が続きます。

カウンセラー 「話すのもおっくうなのに、奥様とはよく話をなさるということで、これはどうして?」

Yさん 「彼女には、自分のキャラクターを知ってもらえているので、気兼ねせず話せるんです」

カウンセラー 「キャラクターを知ってもらえていることで、億劫さが良くなるのですね」

Yさん 「はい」

カウンセラー 「ということは、会社や友人など周囲の人に、あなたはあまりキャラクターを見せてはこなかったということ?」

Yさん 「そうなりますね」

カウンセラー 「もし、自分がどういう人間かを知ってもらう機会が増えれば、もしかするとお話もできるかもしれませんね」

Yさん 「そうですね。確かに、高校時代の友人とは気兼ねなく、話せます。このあいだ電話があって、その時は1時間も喋っていたんですよ」

カウンセラー 「え、あなたがですか?」

Yさん 「はい。すごく久しぶりで。楽しかったですね。今は課長職になって気負ってしまって、いつも周囲に気を遣って話をしていました。もしかするとそんなことを気遣わずに自分を出せればいいのかもしれませんね」

このような形で、Yさんはひとりでに解決策を提案してくださいました。

事例2

過呼吸女性

また、パニック障害を抱えるBさんについて

Bさん 「今日も発作が起きたんです。ここ最近は毎日のように発作が起きているんです。どうしてこんな問題が起きるのか、私にはわかりませんがこの発作がなくならないことには、私は外出もままなりません」

カウンセラー 「そうでしたか。大変でしたね。そうすると発症してからずっと、外出はなさっていないんですよね」

Bさん 「はい。病院と家の往復ですね」

カウンセラー 「そうですか・・。では買い物などはご主人に頼まれたり」

Bさん 「はい。」

カウンセラー 「食事を作るなどの家事全般も頼まれているのですか?」

Bさん 「自宅にいる間は発作は数えるほどなので、食事や家事は作れています」

カウンセラー 「そうなのですか?ほぼ毎日とおっしゃっていたので」

Bさん 「あ、外出の予定があるときだけ、かもしれませんね・・。家に一日いる時は大丈夫なんです

このように、Bさんの最初の訴えでは、発作は毎日起きていて生活に支障があるように感じられる内容でしたが、掘り下げて聴いていくと「家ではない時が多い」ということがわかりました。

これは、ご本人にとっても発見です。

もちろん、家から出る時に発作が起きるというのは日常生活に支障はあるはずですが、家にいる間は出ないということであれば、出る時と出ない時とで比較をして、どのような場合に発作が無く過ごせているのか、不安を感じるのであれば、不安でなく、気持ちが楽でいられるような過ごし方をするにはどうすればよいのか?という話に展開することで、解決策を構築ができます

カウンセラー 「そうなんですね。ということは、今日は起きないな、という日はどのように過ごしているんですか」

Bさん 「そうですね。外に出ることが無いと確定している時は、ゆっくりと家事をこなして、子どもを見送り、1人で昼食を食べて、音楽を聴きながらストレッチをしたりして、子どもたちが帰ってくるのを待ちます。」

カウンセラー 「非常にリラックスした状態、と言えるでしょうか」

Bさん 「そうですね。外出が決まっていると、そのことばかりが頭を巡り、胸が締め付けられることがあります。その延長で発作が起きるのかもしれません」

カウンセラー 「そうすると、リラックスして過ごしたり、外出のことを考えずに気を紛らわすことで、発作が少なくなることは考えられますか」

Bさん 「そうかもしれませんね!」

このようにして、いつもいつも発作が起きているような気がしていたBさんも、そうではない場面があることに気が付き、それを増やすことで発作を減らすという作戦ができるかもしれません。

また、別のケースです。

事例3

顎をのせている子ども

どもりに悩んでいる私立高校に通っている学生のCさん。

Cさん 「部活の先輩や生徒会の仕事、学校の先生と話すとき、発表があるときにはどもりが出てしまいます。どんどん話すことに自信をなくしてしまいます。明日は発表しなくてはいけない、うまくできるかな、とか、毎日誰かと話すときには、この言葉はつかえないな、とか考えながら話していて疲れるのです・・。」

カウンセラー 「そうなんですね。自信がなくなっていると・・」

Cさん 「部活でもリーダーを任されているので、先輩や後輩とも話をしなくてはいけないし、部活外での集まり、生徒会でのセッティングなど裏方は好きでやるんです。これから後輩にもいろいろ教えないといけないし」

カウンセラー 「そうすると、コミュニケーション能力も高くないといけないですね」

Cさん 「あ、コミュニケーション能力は大丈夫です」

カウンセラー 「え?本当ですか」

Cさん 「はい。教えるのはうまいって言われていますし、先生方にも通知表などでは高評価なんです」

カウンセラー 「そうですか。ではコミュニケーションはとても良好なんだということですね!」

上記のどもりがあるCさんは、とても真面目だけれど、注目されることが好きな人(本人談)なのだそうです。

そこで困っているのはどもりで、注目が好きなのに、注目されるのが怖いという矛盾を持っています。

できない、できない、という話の中で、コミュニケーションについてはうまくできています。とコメントされていました。

ここから、できている部分がある、無力ではない、ということが確認できると思います。

相手の中にある強さを引き出すことも、質問の仕方によっては可能なのですね。

お気づきだと思いますが、上記のようなカウンセラーのやりとりの手法を解決志向的アプローチと呼びます。

この方法では、困っていること、原因探し、問題探しをせずに、良かったこと、うまくいっていること、これからできそうなことに焦点を当てていくやり方です。

原因を無くすのではなく、自分にとっての解決を試行錯誤によって探して、構築していくことを指します。

ぜひ、参考にしてみて下さい。

 

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